今年もドイツに行ってきた。今年はベルリン。
「Gintersdorferklaßen」というアートパフォーマンス集団が「Kabuki Noir」という作品を、ドイツのHAU Hebbel am Uferというシアターで来月上演する。
ドイツは現在難民が非常に多く、たくさんの問題を抱えている。ヨーロッパでは難民を受け入れる国があったり、拒否する国があったり。
そんな現実に、遥か東洋の演劇である歌舞伎の勧進帳が、彼らの心に響いたらしい。
歌舞伎を見ていくうちに、彼らはダンスパフォーマンス集団なので、日本舞踊の所作を自分達にも取り入れたい、取り入れようということで、去年ミュンスターで、彼らに観客付のワークショップをした。
今年はというと、彼らの新しい作品制作の為に、日本舞踊の所作の指導や解説、たまに振付、などをしてきた。
彼らの作品は、テーマを決めテキストを入念に作りあげた上のインプロ。そこに日本舞踊の所作をいれ、どうなるか。9人の全くジャンルの違うダンサーが挑戦し表現していくというもの。
僕は振りを伝えて帰国、今頃ベルリンではどう消化し表現するか、話し合い、取り組んでいることでしょう。来月の公演の映像をみるのが楽しみ。
日本と違うアートシーンに関わり、またドイツ語も英語もできないのに踊りで通じ合えたこと、とても貴重な経験でした。
てゆうか、通じてればいいな。
最後に、これからは日本舞踊を「Japanese-traditional-dance」ではなく「nihonbuyou」として発信していくべきだ、と海外で活躍する藤間の大先輩から以前伺った。
今回通訳さんに日本舞踊をそのように訳して下さいとお願いしたら、その方が分かりやすいとのこと。
確かに日本の伝統的な踊りとなると盆踊りやその他、津々浦々箇所箇所のものも含まれますからね。
日本舞踊は、歌舞伎舞踊から派生した「ニホンブヨウ nihonbuyou」という名のひとつのジャンルなのです。